イチゴ舌になったら注意!溶連菌感染症


子供がかかりやすい病気のひとつ「溶連菌感染症」は、プール熱やインフルエンザのように特定の季節だけ流行するものではありません。
冬は扁桃腺の腫れや発熱、夏は体のあちこちに湿疹ができる皮膚症状、と季節によって症状は違いますが、年間を通してかかる可能性がある病気です。ただし、発熱やのどの痛みは一般的な風邪でもよくある症状。溶連菌感染症についての知識をもっている家族がいなければ見過ごしてしまいそうです。家族や周囲への二次感染を防ぎ、何より子供を感染症から守るためにも、溶連菌感染症の一般的な症状や注意点を覚えておきましょう。

風邪ともはしかとも違う!溶連菌感染症特有の症状とは?

一般的な風邪の9割以上はウイルスによるものですが、溶連菌感染症は溶連菌(主に「A群β溶血性連鎖球菌」)という細菌に感染することで起こります。また、発熱や頭痛への対処療法しかない風邪と違い、溶連菌感染症は原因菌そのものを無力化する薬が存在します。
まずはこの2点が風邪と溶連菌感染症の大きく違う点だといえるでしょう。さらに溶連菌感染症の場合は以下のような特徴的な症状が見られます。

  • 咳が出ない
  • 口内に赤い発疹ができる
  • 舌にブツブツができる(イチゴ舌)

「熱はあるけど咳は出ない」というときに口の中をのぞいてみると溶連菌感染症がどうかを簡易的に判別できますし、口の周りに発疹が出ることはほとんどないため「はしか」との区別もつきやすいはずです。
もちろん、きちんとした診断は病院で行うことになりますが15分程度で正確な結果が出ます。

溶連菌感染症の治療法と家庭での注意点

溶連菌感染症と診断されたら、細菌の治療に有効な抗生物質や解熱剤、のどの痛みを和らげる薬などを処方されます。家庭では安静に過ごし、のどごしの良い麺類やゼリーなどを食べさせてあげましょう。

のどに炎症を起こしているこの時期はいくら本人が欲しがっても辛すぎるものや熱すぎるものはNGです。熱が下がるまでは入浴を控え、蒸しタオルで体を拭いて清潔を保ってあげてください。
抗生物質を飲み始めてから3日以内には熱が下がることがほとんどです。この時点で感染力はなくなっていますから、本人が元気になっていれば学校や幼稚園に行かせても問題ありません。

熱が下がってからも合併症に注意!

溶連菌感染症の合併症(急性腎炎、リウマチ熱)は、熱が治まってからの回復期に現れます。病院で指定された溶連菌検査や尿検査は必ず受け、合併症の兆候を見逃さないようにしましょう。
また、抗生物質の服用を途中でやめてしまうと、菌に耐性がついて抗生物質が効きにくい体質になることがあります。溶連菌感染症の場合はちょっと長めの2週間分を処方されることが多いようですが、自己判断でストップせずに最後まで飲みきるようにしてください。

おわりに

原因菌の型が違えば何度でもかかる可能性がある溶連菌感染症。抗生物質で早期治療が可能になったために、免疫がある人自体も少なくなってきています。
溶連菌感染症は5歳~小学校に通う年齢くらいの子供がかかりやすいといわれていますが、実際には「ただの風邪」や「原因不明の発熱」ですまされているさらに低年齢の感染者も多いと考えられています。もちろん大人だって無関係ではありません。
一般的な「のど風邪」の1割は、実はこの溶連菌感染によるもの。あらかじめ溶連菌感染症という診断を受けていれば、万が一合併症を起こしたときにスムーズな処置を受けることができます。
そのためにも子供が熱を出したら安易に風邪ですませないことが大切ですね。まずは発熱の程度や発疹の有無、そして特徴的な「イチゴ舌」が見られたらこの病気の可能性を疑い、早めに医療機関を受診しましょう。

参考リンク

こどもに多いのどの病気 溶連菌感染症のおはなし | 病気の知識 | 患者・ご家族の皆さま | シオノギ製薬(塩野義製薬)