子供がかかる夏風邪「ヘルパンギーナ」の対処法


外出する機会が増え、暑さで体力を奪われがちな夏。この季節に心配なのが毎年子供たちの間で流行する夏風邪です。
暖かい季節だから、と油断している頃に起こる突然の発熱や見慣れない発疹、けいれんにびっくりした経験はありませんか?子供の三大夏風邪といえば「ヘルパンギーナ」に「プール熱」そして「手足口病」。
一昔前まではただの夏風邪とひとくくりにされることも多かったので、自分の子供が感染して初めてその存在を知ったお母さんもいるかもしれません。

まだ体力のない子供にとってはただの夏風邪ではすませられないこれらの感染症。
ここでは2016年に厚生労働省がTwitterで異例の注意喚起を促したヘルパンギーナについて見ていきましょう。

ヘルパンギーナってどんな病気?

ヘルパンギーナは、「コクサッキーウイルス」などに感染することで起こる急性のウイルス性咽頭炎です。
流行時期は6月~8月。感染者の9割は5歳以下の子供で、そのうち最も多いのが1歳代。

ウイルス接触後の潜伏期間(約2日)を過ぎると突然40度近くの高熱を出し、同時に口の中に小さな水泡がたくさんでき始めます。
この水泡がつぶれて潰瘍になる頃にはさらに症状は悪化し、子供も痛みや体のだるさを訴えてきます。

ここが一番つらい時期ですが、発症から3日後には熱が下がり始め、新しく水泡ができることもなくなります。

ヘルパンギーナと診断されたとき、家庭での対処法は?

病院では発熱やのどの痛みを緩和する薬を処方されることになります。ただしこちらはあくまで対症療法。
少しでも早く回復するためには家庭でのケアが大切です。

口の中の痛みや全身倦怠感でほとんどの子供が食欲不振になっていますので、まずは経口補水液で水分補給をしっかりとさせてあげましょう。
また、手軽にエネルギー補給ができるゼリー飲料や麺類などを用意してあげましょう。

あとは安静な状態を保ちながら自然に回復するのを待つことになりますが、ヘルパンギーナはまれに無菌性髄膜炎、急性心筋炎などの合併症を起こすことがあります。

  • 40度の高熱が4日以上続く
  • 嘔吐をくり返す
  • 熱性けいれんをくり返す

以上のような症状がみられたら、かかりつけの医療機関や小児救急電話相談「#8000」で指示を仰ぎましょう。

大人もかかるヘルパンギーナの予防、感染対策は?

予防ワクチンはありませんので、「流行地域に近づかない」「感染者に近づかない」など、ウイルスと接触する機会を避けることが大切です。
子供が通う幼稚園や保育園からのお知らせ、自治体のHPなどをチェックして、生活圏内での流行状況を把握しておきましょう。

また、大人でも疲れやストレスで免疫力が低下していると感染し、発症すれば子供より重症化するケースが多くみられます。
子供が感染したときは家庭内でもマスクを着用し、水泡に直接指で触れないようにしてください。

回復後も1か月近くにわたってウイルスは便と一緒に排出されていますので、おむつはビニール袋の口を縛って廃棄し、処理後の手洗いや消毒を確実に行って二次感染防止につとめましょう。

おわりに

病院では患者の症状や検査結果、感染症の流行状況、家族の説明などを総合的に判断して病名を決定します。
子供がかかりやすい感染症の中には、ヘルパンギーナとよく似た症状が出るものも多く、特に紛らわしいのが口の中に発疹ができる手足口病。

こちらはよく観察すればヘルパンギーナと違い、手や足にも発疹ができていることから違いがわかるはずです。
はしかや風疹なども発疹を伴う病気ですが、いずれも出現箇所や発熱のタイミングが違います。

適切な処置を受けるためにも、「何日前からどんな症状が現れたか」や「感染症の患者と接触の可能性があったかどうか」を正確に答えられるようにしておきましょう。

参考リンク

ヘルパンギーナとは?|知っておきたい!家庭の感染と予防|サラヤ株式会社 家庭用製品情報